2018年3月31日土曜日

【2018/3/28】台本を読む5回目




前回に引き続き台本を読むワーク。

今日が最終日でした。
実際にこれから行っていく稽古の予行訓練です。

前回から一週の間には入ってるかと思いきや、前回よりは入っていたけど、やはり完全ではありませんでした。

「セリフ覚えに掛けた時間を思い出してみてください」と柳沼はいいました。もちろんそれはそれぞれですが、けどそれだけの時間を掛けて、セリフが入らなかった事を自覚してほしいとう意味での問いかけでした。

いくらか根性論のようになってきますが。演劇で舞台に立つことは、お客さんの前ではプロでもアマでも一緒です。そのために本気でセリフ覚えして稽古に望まねばなりません。

最後は今日お芝居した映像をそれぞれ見て、自分の姿を客観的に見ました。うまくいっていない映像を見るのはなかなかに苦痛ですが、上達するには重要な事です。


自分の癖や、違和感(嘘に見える瞬間)を自覚また次のワークに進みます。

そろそろ作品の内容にも踏み込んでいきたい時期なりましたが、お芝居的なワークもまだまだ行っていきます。

2018年3月28日水曜日

【2018/3/21】台本を読む4回目

ずいぶんと暖かくなってきました。祝日の水曜日でした。

台本「アーカイブ・定吉・1950」
が渡されてもう4週目です。

今回は人前で立って台本を離してやってみるのが目標でした。

ですが結果はまだまだ。
メンバー全員、セリフ覚えの難しさを痛感したのではないでしょうか?
ですがセリフ覚えは芝居をやる上で避けることの出来ない行程です。

今回は失敗を含めて良い経験になったはず。セリフの出てこない時のあの嫌な汗と胸の鼓動。

けど役者は恐らく皆経験した恐怖体験です。これも避けれない事なのです。

セリフ覚えのコツで言うと、頭の中だけで反芻してもなかなか難しいので、身体に覚えさせるようにします。大きな声で音読したり、実際に立って覚えるなど感覚をフルに使って覚えていけば、入りやすくなるはずです。ある程度入ったら、日常生活を送りながら、洗濯をしながら、掃除をしながら、料理をしながらでも少しづつ言ったり、まぁ当たり前といえば当たり前なのですが、とにかく口に出すことで覚えられるはずです。





2018年3月21日水曜日

【2018/3/14】台本を読む3回目

あっという間に3月も半分過ぎました。気温も春らしい日もあれば、まだ寒い日も続いています。暖かくなったら桜を見に行きたいといった話も出てきた高槻ラボ。
今回も台本を読むワークをしています。

まだまだなれない台本覚えや稽古ですが、まずは稽古場とはどう有るべきかを話します。
稽古場は皆の考えやイメージを合わせる場所、対話する場所にしたいということです。
セリフ覚えは大変で孤独になりがちですが。求められるのは集団プレイです。

稽古場にはなるたけイメージ(台本に書かれていない前提や行間の書かれていない部分)をたくさん持って来ることが出来れば稽古場は豊かになります。

今日はとにかく何度も呼んで、内容を話し合ってみました。
実際に誰に話しているのか、どれくらいの距離感で話しているのかなども検証しつつ。
役者間で、ここは「こういう感じ」と話合うのも重要です。

次回も引き続き台本を稽古していきます。次からは少しづつ本を手放していきます


2018年3月15日木曜日

【2018/3/7】台本を読む2回目


前回から台本を読み始めました。
「作品は豊かでないといけない」と柳沼は言います。

ではその豊かさは何かというと大本にかかれている以外のことです。
今回の本「アーカイブ定吉1950」はそういうことの積み重ねの末に生まれた本です。

この本の舞台は戦後です。戦争の話がたくさん出てきます。
例えば戦争で使われた爆弾の実物大の模型を見たり、舞台となったバス住宅の模型を見たり、その実際の間取りを実寸で出してみたり。ここで味わった「でかい」「ちいさい」「こわい」「人とぶつかる」「生活しづらい」といった事、これは実際の文字で知った知識以上の「体感した知識」になります。
そういうことを沢山増やしていくことで、作品は豊かになっていきます。

今回の作品作りにあたってそういう事を極小さなことでもいいのでたくさん増やす事が大事です。

今回は作品を読んでそれについて話し合いましたが、今回はあまり出てきませんでした。
次回からは実際に台本を立ち上げます。セリフ覚えが始まります。そうするともっと深く台本を読むことに成るでしょう。

【2018/2/21】台本を読む


今回のワークを一つご紹介します。
二人で道具を使わずすぐに出来るワークで、時間もかからないので、空いた時間にさっと出来るトレーニングです。
①まず二人で目を見て向かい合います。
②それぞれ両手をまっすぐ前に出して、相手の手と上下に触れないように近づけます。
③それぞれ目を見ながら会話します。内容はなんでもいいです。
④会話中に下の手の人が、上の人の手を上から叩きます。上の手の人はそれを避けます。
これだけです。

叩けたら勝ち、叩かれたら負けです。
これも例によって勝ち、負けが目的ではありません。
会話をしながら相手をよく感じて、すきを見て叩く。会話をしながら、相手の動きに注意して避ける。
非常に集中力を使うワークです。感覚を自分と相手に意識を向けるトレーニングでもあります。
すぐ出来るのでちょとした時に意識を広げたり、パートナーとの集中力の高め合う事ができるのでおすすめです。



さて今回は台本を読み始めました。

柳沼がかつて京都のアクターズラボで上演した「アーカイヴ定吉1950」の第三場を読みます。

まずは何の説明もなく無作為に配役して読み始めます。
読むと何やら聞いたことのない言葉や、不可解な台詞が飛び交いだします。

皆、「???」となりながら読んでいると何となく分かってきます。
1950年、戦後間もない混乱期に、朝鮮戦争が始まって再び戦争に加担していく日本を描いた作品です。
現代からすると「レッドパージ」「バス住宅」聞きなれない言葉が目白押し。

これをまた千日の瑠璃のときのように読み込んで。お芝居を立ち上げてみます。

さらに今回は烏丸ストロークロックのお芝居づくりがどういうものかも知ってもらう意味もありました。
全員が、テーマにそっていろんなこと調べて、それを出し合って、実際に取材を行い、文献や映像を皆で見漁ってそれを、いろいろな形で言葉にして、体感に近づけての厚みのある作品づくり。

そうやって出来た台本がこの「アーカイヴ定吉1950」です。

恐らくこの柳沼クラスでもおこなう行程です。それを示しつつ。そうやって生まれたこの作品を紐解いていきます。

【2018/2/19】「千日の瑠璃」を読む 3回目


■お手玉ワーク
今回は「流れをつくる」ことを意識してワークに取り組みました。
お手玉を投げるときに相手にわかりやすいようにアクションとリア クションを取ることは少しずつ出来てきましたので、今回からは個 々ではなく全体の流れを意識することに注力しました。 具体的には、自分の名前が呼ばれた後、お手玉が自分の手元に届く 前に次の相手の名前を呼んでいくということになります。なので「 次は誰にしようかな」「あの人はまだあまり呼ばれていないな」「 さっきと同じ人に投げてしまうな」などと、考え悩んでいる暇はあ りません。常に誰が空いているのかを、視野を広げて捉えておいて 、即時に反応して空いている人の名前を呼びます。これがなかなか 最初は難しいです。ですが、数回重ねると感覚を掴むことができま す。これは実際のお芝居でも同じで、 誰かの思考や雑念が混じると、お芝居全体の流れがストップしてし まいます。このワークで「流れ」を掴む稽古をしていきましょう。

■『千日の瑠璃』を読む 3回目
一人ずつ好きなページの文章を読みました。前回よりもグッと作品 で描かれている世界のイメージが伝わってきました。読んだ後にそ れぞれが感じたことや好きなところを話しました。「この作品は人 間じゃないモノが語るからこそ、人間を外から観察して、 人の営みや行為を描いている。」「『闇』という作品では、 生や命を感じた。存在と存在と結びつきを感じた。」「感情や心の ような不確かな表現は出てこない。どこまでも行為や行動を描いて いる。」など、いろいろな感じ方や意見が出てきて面白かったです 。次回のレッスンからは、台本を用いて、台詞に描かれている「言 葉」を読んでいきます。





【2018/2/14】「千日の瑠璃」を読む2回目

千日の瑠璃を読む二回目

前回から読み始めた千日の瑠璃。
渡されたページを読み込んでくるという宿題が出ていました。
目安は書かれていることが細かに頭の中で映像化出来るかといったところでしょうか。

千日の瑠璃は噛めば噛むほど味わい深くなる作品です。
読むたびに新しい発見があったり、想像が広がるような文章です。

今回もメンバー全員で車座になって、それぞれ声に出して読んでみました。

前回からの変化は一目瞭然でした。
それぞれ伝えたいところ、好きなところ、こだわりが出てきていました。
そこが皆がじっくりとイメージして想像を膨らました部分なのでしょう。
全体的に輪郭がはっきりとしたというか、それぞれが朗読のように聴き応えが有りました。


柳沼からはイメージがあれば聴き応えが出るということが伝えられました。
演技も同じでしっかりとイメージされた演技は「かなしそう」「うれしそう」など表面的に受け取れる信号以上の深みが出るということでした。

千日の瑠璃の文章は難しい言葉や、凝った表現があり、一見難しいですがその先に触れるのがテキスト読むワークの目的です。
台本もやり取りされている台詞のみが書かれていますが、実際に舞台上に立ち上げる時にはそれから伝わる表面的な情報以上のことを読み取ってお芝居をしなければなりません。

本を読むためのトレーニング。次回は人前に立って朗読のようにこれをやってみます。

【2017/1/31】「千日の瑠璃」を読む

早いもので2018年も一ヶ月が経ちました。
1月31日、皆既月食の夜でした。

今日は身体を温めるのと感覚を開くのに「歩く」ワークをしました。
ただ部屋を縦横無尽に全員で歩くだけなのですが。

ポイントとして実際の舞台を意識して歩きます。お客さんが観ているので
あまりキョロキョロしたり、咄嗟に動く事は駄目です。あくまで平静を装いながら。
部屋の中を人にぶつからないように歩きます。

そして次に空間をできるだけ埋めるように歩きます。
部屋の片側に人が集まったりぽっかりとスペースが空かないように中尉して歩きます。

次にすれ違う人と目を合わせて行きます。
次にすれ違う人の肩の触れます。
次にすれ違う人と両手を合わせます。
次にできるだけ人と人の間を通ります。

こんな感じでやることは変わりますが、基本的に空間を埋めるように歩きます。
そして全員で速度を落として一緒に止まります。それから一緒に動き出します。そしてまた止まります。

実際に舞台上では色々な事をしなければなりません、何かを演じながら、しかも台詞を言いながら。様々な段取りなどをこなします。
ウォームアップや感覚を研ぎ澄ますだけじゃなくそのための訓練にもなります。

そこから発声、お手玉のワークをして、



















今回はテキストを読んでいきます。
選ばれたのは、丸山健二著の「千日の瑠璃」。その名の通り千日間の物語、その毎日が森羅万象、様々な物や現象の視点で語られていきます。
読んでみたのはその最初の5ページ。風、闇、棺、鳥かご、ボールペンの視点で語られていきます。

今日は単に声に出して読むだけでしたが。これから大切にするのはいかにイメージして読むか。
この「千日の瑠璃」ですがとてもイメージしがいのある本で、豊かな表現が盛りだくさんなのです。

さて実際に台本を読む時には自分が体験したこともないような事や、見たことがないものが出てきます。
それを演技する時に実際に知ってるか知っていないかで演技は変わってきます。

到底現実ではありえないようなことが台本には書かれている場合もあります。けどそれについて演じる側は「こういう事かな」とイメージすることは出来るのです。

俳優の作業はひとまずそれです。いかに自分に近づけるか、その作業を怠ってはいけません。

次回までにじっくりと一言一言イメージしてきてもらって、次はテキストをもう一度読み直してみます。

2018年3月14日水曜日

【2018/1/24】愛する人について 5回目

■「愛する人について語る」ワーク五回目
今回でこのワークは最終回となりました。
前回よりもそれぞれのシーンの空気感や情景がとても伝わってきま した。
見せ方もそれぞれに工夫やアイデアが盛り込まれていました。ほと んど言葉を発さずに表情と動きだけで表現したり、詩的な言葉を用 いて感じていた情感を伝えたり、相手がまるで隣にいるかのように 会話をしたり、夢の中で過去の出来事を見たという構成で話をした りなど。「自分が感じていることをどういう風に伝えたいか」を試 行錯誤した結果、みなさんのこだわりやフェチズムが垣間見えてと ても面白かったです。
演じるということよりもイメージするという比率がとても多く、「 豊かさ」を感じました。
柳沼さんからは、11月の作品を発表するまで、今日の発表の時に 舞台上で自分の中で起きたこと=イメージする・感じることを忘れ ないでほしいとのこと。
舞台上で人が生き生きと何かを感じている状態が一番魅力的です。 そこをゴールに11月の作品創りを目指したいと思います。
次回からは基礎訓練に加えて「どうすれば言葉を豊かに話すことが できるか」を軸に表現力のワークに取り組んでいきます。

2018年3月13日火曜日

【2018/1/17】愛する人について 4回目

今回はワークの中の一つ「お手玉ワーク」を紹介します。
■お手玉ワーク
円になります。アイコンタクトでお手玉を投げる相手を決めます。 相手が受け取る「構え」の体勢になったら、 相手にお手玉を投げます。 受け取った人は今度は違う相手に投げます。 お手玉を落とさないように、 相手が受け取りやすいように投げて受け取ってを続けていきます。
このワークは相手を「認識する」 時間を持つということを目的に行います。稽古場に来る前までは、 メンバーそれぞれが違う時間を過ごしていて、「さあ、 稽古しましょう」 となっても足並みや呼吸を揃えるのが難しいです。ですので、 稽古前に、アイコンタクトで相手をちゃんと見て「投げるよ」「 うん、大丈夫、受け取るよ」というやり取りを丁寧にすることで、 コミュニケーション(関係性)を改めて取り直します。 どんどん慣れてくると「あ、今日はこの人は調子が悪いな」「 この人にはちょっとゆっくり優しく投げた方がいいな」など、 周りを見ることができるようになっていきます。
今回はお手玉3個まで挑戦しましたが、 アイコンタクトが慣れてきたら、 名前を呼んで返事をしてお手玉を投げたり、二つのライン( アイコンタクトで投げる・名前を呼んで投げる) を同時に行ったりする発展バージョンがあります。
慣れてくると「投げる・受け取る」 のやり取りがおろそかになってきますので、 初心を忘れずに毎回丁寧に慎重にやっていきましょう。

■「愛する人について語る」ワーク四回目
前回三回目は相手の話を自分が体験したように語る際に身振り手振 りを交えて話すことをしました。 四回目は話をダイジェストにせず、一つに絞って、 話す時間軸を狭めてみることをしました。
前回よりも話している人の感じている「感覚」 が立ち上がってきました。イメージしている光景の季節、時間、 温度、聞こえていた音、周りに何があったのか、 相手の表情などの細部が伝わってきました。 ディテールが細ければ細かいほどリアリティが増していきます。 どこまでが嘘で本当のことなのかがわからなくなり、 お客さんは本当の話のように感じます。

次回は、お客さんが観ているという意識を少し置いて、 観ている人もそれぞれのお話を共有していることを前提にして、 自分がイメージしたことをこってりじっくりと体現してみることを 試みます。「語る」というところからどんどんと「演劇的」 になってきました!